ハームリダクション=節酒ではない!【正しい意味を簡単解説】

ハームリダクションの正しい意味
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どーも、ラクト(@Rakut08)です。

ハームリダクション

という言葉、ここ数年の間に依存症業界で急激に流行しましたが、表面的な意味合いばかりが一人歩きしているように感じます

これまでの断酒一辺倒の考え方から一転し、

「節酒でOK」という点ばかりが強調され、本質部分が無視されてしまっています

なぜハームリダクションを用いたアプローチでは、“節酒”選択肢の1つという考え方が必要になってくるのか

今回は、できるだけ簡単に解説してこうと思います!

この記事で得られる「幸せライフ」
  • ハームリダクションについて理解できる
  • 依存症への理解度が高まる
  • 適切な治療介入が可能になる
幸福度UP!
ラクト

では、やっていこう!

contents

ハームリダクションとは

ハーム(harm)=害

リダクション(reduction)=低減

ラクト

要するに「害を減らせるような取り組みをしましょう」という考え方になってきます。

1970年代、ヨーロッパで始まった考え方であり、薬物依存症に対する政策として用いられるようになりました。

そこで一定の効果が確認され、今では薬物だけでなく、アルコールやタバコ(ニコチン)などの依存症治療にも用いられています。

“害”とは何か

アルコール依存症 害

では、依存症の方にとっての1番の害とは何でしょうか。

アイさん

お酒を飲むこと自体が害なんじゃないの?!

と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それはきっかけに過ぎません。

実は「医療機関」から離れてしまうこと、治療関係が中断されてしまうことが1番の害と言えます

もちろん、自助グループや仲間との繋がりも非常に大切ですが、定期的に専門家の助言をもらうことは必要不可欠です。

これまでの断酒一辺倒の考え方だと、当事者が再飲酒(スリップ)してしまった際、高い確率で「うしろめたさ」を感じてしまいます

医者やスタッフに怒られるかも
・ダメな奴と思われて、見放されるかも
・もうお酒の問題は解決できないかも

などなど。

そんなうしろめたさから、医療機関に行かなくなってしまう(治療を中断してしまう)場合がとても多いんです

結果的にスリップのことを誰にも言えず、嘘をついたり、隠したりしてしまい

今度は、嘘をついたり隠し事をしていること自体に罪悪感を抱き、更なるお酒に手を出してしまう「連続飲酒」の状態となり、二次的被害が拡大していきます

二次的被害とは
  • 個人の健康被害
  • 家族や身近な人への精神的負担
  • 犯罪や迷惑行為による社会的孤立
ラクト

二次的被害から、最終的には“死”を迎えてしまう方も少なくありません。

「節酒」は選択肢の1つ

節酒 選択肢

そういった悲しい結末を迎えることがないように、ハームリダクションでは「節酒も選択肢の1つ」という考え方のもと、当事者の方と治療を行なっていきます

そもそも節酒とは

日本では適正飲酒という概念が存在します。

1週間のうちに連続した2日間の休肝日を確保することを前提とし、1日のアルコール摂取量を20グラムに制限した量を「適正飲酒」と言います。

基本的には、この適正飲酒=節酒であるという考え方となってきます。

ラクト

節度ある飲酒=適正な飲酒であり、身体に大きな害を及ぼさないであろう量と言えます。

適正飲酒量 表
出典:厚生労働省HP

しかし、飲酒習慣を持つ方の多くはこれよりもさらに多い量を飲むと言われていますし、女性や65歳以上の高齢者はさらに半分程度の量にまで減らす必要があるとさえ言われています。

多少でもアルコールを体内に節酒するということは、身体への影響は少なからず出てくると考えておきましょう。

最新の医学では、「身体に害のない飲酒はない」とさえ言われており、多少でもアルコールを体内に取り入れる行為は自分自身を痛めつけることに繋がるという認識で間違いありません。

治療介入をスムーズに行うための手段

依存症の治療は「早く始めるほど良い」と言われています。

状態がまだまだ軽症の場合、お酒による問題は何かしら感じており、どうにかしたいと思ってはいるものの「病院に行けば“断酒しろ!”と言われるから行きたくない」という方も多くいます。

ラクト

「飲酒による悪影響を減らしたい」と感じることが出来ていること自体は、とても大切なことであり、治療介入のチャンスでもあります。

そのような方にとっても、まずは節酒という選択肢もあることを理解できれば、病院と繋がるハードルも低くなるかもしれません

また、このような考え方ができるようになると、スリップしてしまった場合でも「うしろめたさ」を感じる度合いが減り、治療関係が中断されるリスクも低減されます

いきなり断酒に踏み切ることが出来ずとも、医療機関と繋がり続けてさえいれば、状態が悪化した際に迅速な対応が可能になります。

二次的被害を抑えることもでき、最悪の結末である死亡リスクを低減できます

また、これまでは節酒しか考えになかった当事者が、何度も節酒を試みたがうまくいかず「もう断酒するしかないか…」という気持ちになった時、スムーズに断酒治療に切り替えることもできます。

これは節酒期間を通して、医療機関と少しずつでも治療関係を築くからこそスムーズに行えるものです。

あくまでハームリダクションとは、安易に節酒を推奨する考え方ではありません

・治療介入のチャンスを逃さない
・治療中断のリスクを減らす
・当事者と医療機関との間に良好な関係性を築く

これらの目的の元に、節酒を選択肢の1つとして持っているだけであることを、特に医療従事者(依存症支援者)は理解する必要があるでしょう。

これまで同様に、断酒を治療の根幹に置きつつも、目標の「妥協・調整」を行えるようにしておくことで、治療の幅が広がり、回復に繋がる方も増えていくでしょう。

まとめ

それでは今回のまとめです。

ハームリダクションとは
  • 安易に節酒を推奨する考え方ではない
  • 一番大きな害である「治療中断」を防ぐ方法
  • 治療の介入チャンスを見失わないコツ
  • 従来の断酒治療と補完し合いながら活用すべき

ということをお伝えして参りました。

今回の記事も、依存症についての正しい理解に繋がることを祈ります。

では、今回はここまで。

ラクト

ありがとうございましたー!

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